ユナニマス、骨膜クリーニング手術  

月曜日にユナニマスの情報が更新されました。
『あれ?今日は火曜日?先週も3日間開催だったけ?』と半分混乱しながら開いてみると。。。

16日に右前肢に形成された骨膜のクリーニング手術を行い、無事に終了しています。
発症原因が蹄ならば骨膜が出たのは球節や腕節(前膝)なんでしょうが、どこに骨膜が形成されたのか詳細はわかりません。

NFしがらきでは深管骨瘤の兆候というコメントもありましたしねぇ。
それはどうなったんですかねぇ。
馬は左前肢も気にしていたようですが、こちらは何もしていないようです。

『骨膜炎』とは骨膜(骨の表面)に炎症が起こること。
骨膜とは、骨の表面に癒着して骨を包む薄い膜で、線維層と骨形成層とからなり、数多くの血管やリンパ管ならびに神経が骨膜に見られる。



骨膜ということソエを想像してしまうかもしれませんが、ソエじゃないことは確かでしょう。
まァ、そんなことは誰も思わないと思いますけど(笑)。
ソエならば北海道まで戻すことありません。

この機会に『ソエ』について書いておきます。
正式には『管骨骨膜炎』といいます。
第三中手骨(管骨)前面に熱感と疼痛が生じ、跛行がみられる病気。
2歳馬などの骨が完全に化骨していない若い馬の調教初期に発生する微細な疲労骨折により生じます。

ソエの治療方法は複数あります。
これはスマイルメロディーのソエの点状焼絡治療痕です。


2017.2.18 東京5R 3歳未勝利 芝1800m スマイルメロディー

キャロットの出資馬でソエを焼いたというのは記憶にありません。
ノーザンFはショックウェーヴ(レーザー治療)で治療しているんでしょうね。
なお、レーザー治療は根治療法ではなく、ソエの一番の治療は休養させることです。


『ブリスター』という薬を管の前面に塗り、人為的に管骨の炎症(軽度の火傷)を起こさせ馬の治癒能力でソエを治すという方法もありました。
また、『ボーンスクレーピング』という米国発祥の予防法もありました。
今も行われているかわかりませんが、これはソエが出る前に熊手のような器具で管骨の表面に傷を付け、ソエと同じ状態を人為的に起こすというものです。
私の記憶が正しいのならば、『ボーンスクレーピング』が日本で行われるようになったのは10年ぐらい前だと思います。


次に『馬の全身麻酔』についてです。

これはブレイクエースが左前膝の骨片摘出手術を行った時のentryで使った画像です。
entry531 ブレイクエース、その後②




グリーンchの『馬学講座 指先で走る宿命 競走馬の手術』の映像からキャプチャです。
馬の全身麻酔はこのように施されて手術台に載せられます。

昔は『全身麻酔をすると馬がボケる』といって復帰緒戦は買うなという迷信めいたことが言われていましたが、最近は聞きませんね。


続いて『クリーニング手術』についてです。

下の画像はエルデュクラージュの左前肢腕節(前膝)の画像です。
エルデュクラージュは左前肢の一部の骨の骨端が腱を圧迫していることが判明し、クリーニング手術を行いました。
赤○内の白い刺し毛2箇所が関節鏡視下手術でカメラと器具を肢に突っ込んだ痕だと思います。
(誰かに聞いたわけではなく、私の想像です)


※2026.2.29更新の画像をトリミング

※2016.2.26更新の動画をキャプチャ

エルデュクラージュのケースでいうと、1ヶ月弱は舎飼。
厩舎まわりでの曳き運動を経て、1ヶ月半程度でウォーキングマシン。
2ヶ月半程度でトレッドミル。
3ヶ月半程度で騎乗再開。


エルデュクラージュのスケージュルをユナニマスに当てはめると、騎乗再開が来年の1月末。
凄く順調に行っても新馬戦には間に合わないでしょうね。

また、2ヶ月前の8/15に右腕節(前膝)のトゲ状の骨膜をクリーニング手術したレイエンダの術後の様子を見ておけばユナニマスの参考になると思います。


たとえ順調に行ったとしても、蹄の問題は解決しきれないでしょうから骨膜再発もあるでしょうし、左前に出るかもしれません。
また別な頓挫も考えられますね。

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アジュールローズの咽喉  

先週のentryの繰り返しになる部分もありますが、まとめてentryします。

■アジュールローズ(4歳 牡 1000万下)
古賀慎厩舎在厩

9/23に美浦トレセンに帰厩後、息遣いに気になるところがあり調べてみたところ、声帯部分が緩んでいてそれが気道を狭くし呼吸音が聞こえている状態とのこと。
しかし、咽喉鳴り(喉頭片麻痺)の症状ではないそうです。

声帯は気道の左右にあり、呼気時・吸気時に気道がせばまった際にゲートのような形で左右から閉まり空気の通り道が狭くなります。
それが緩んでいるんですからゲートが閉じかけたようになり、空気が通ると窓を少し開けた時のようにヒューヒュー音がする状況なのでしょう。

文章だけでは説明できませんし、イメージが沸かないと思うのでこの画像をご覧ください。



『そうだったのか! 今までの見方が180度変わる 知られざる競馬の仕組み』(横浜保子著 2016.10.14)よりscan加筆



この本は私ならこうは書かないと思うところが多々ありますが、写真は参考になります。
咽喉鳴りについて詳しい説明はありません。
一度手に取ってみてください。

アジュールローズは咽喉は今すぐどうこうというレベルにはないそうなので競馬を使ってみるそうです。
12日の追い切りでは乗っていた方も鳴るのがわかったようです。

息遣い以外は順調ということなんですけどねぇ。
古賀慎師もコメントしていますが、そのうち声帯切除手術を行うことになると思います。


東サラのレッドラシーマも声帯除去手術をしていますね。
以下の2017.06.01の記事をご覧ください。
http://www.tokyo-tc.com/syozoku/redlacima/achv_kinkyo.html

レッドラシーマの場合、声帯の上部にある屋根のような形の披裂軟骨(ひれつなんこつ)の左側が腫れ下がっていていることが原因のようなので、声帯を切除しても問題の解決にはなってないようです。
つまり、咽喉は鳴り続けているようです。


12日の朝、美浦の追い切り時間帯は霧が立ち込めている状況でした。
古賀慎師曰く『湿った気候になったので喉への変化がどの程度あるのかを見れるなと思いつつ追い切りを行ったんです』とのこと。

あのぉ~古賀慎センセイ、湿気と咽喉鳴りは関係ないとわかって10年程度経つんですけどぉ。
何年か前のキャロットクラブ会報で咽喉鳴りの特集記事があり、それで確か奥平師だったと思うんですが、湿気と咽喉鳴りは関係ないとコメントしていたと思います。
そういう記事はスキャニングしてpdfで保存しているんですが、見つかりませんでした。


また、気にすべきところは湿気ではなく、距離2400mだと思うんですが。
咽喉が鳴る馬は距離が保たないと昔から言われていますよね。
2400mを選択したのが咽喉の不安がわかる前だったのならば、見直すべきだと思いますよ。

実は、NF天栄の坂路でF14~15秒で乗られていた時にも、咽喉は鳴っていたんじゃないですか?

2400mを使うというのは牧場主導のようですしねぇ。
咽喉が鳴るのがわかっていて2400mを使うんですからねぇ。
距離云々は負けた時の言い訳にはなりませんから。

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蹄機作用  

エピカリスネオリアリズムのentry前に前振りとして”蹄”のことを書いておきます。

”蹄”のことは定期的に何度も同じことを書いていますが、今回は小出しで書いていたことをまとめてみます。


ネオリアリズムの蹄に問題が発生し、たぶん装蹄師の過削が原因だと思いますが、堀師のコメントに『負担がかかっている時に見られる肢動脈の打ち方』とあったので、『蹄機作用(ていきさよう)』をメインに書いてみます。


『蹄なくして馬なし』と言います。
それに、蹄は『馬の究極の痛点』であり、『第二の心臓』と言われてます。
ブログ等に牧場見学や競馬場のパドックで撮った馬の写真を貼っている方はたくさんいますが、蹄まで撮っている方は少ないです。
乗馬をやっていた時の話しですが、他のクラブに見学や馬に乗りに行った際、馬の蹄を見ればそのクラブの馬の扱いがわかると思っていました。
蹄は誤魔化しが利きません。
昔から便所のキレイさでその家の格や人間性まで判断できると言われるのと同じです。


昨年8月の entry907 募集馬見学ツアーにむけて で書いたラベルヴィー(アドマイヤセラヴィの14)の蹄がその後どうなったかというと、こうなりました。


※画像はクリックすると大きくなります。
2017.5.25 更新
※キャロットクラブWEBサイトより転載(クラブより転載許可を得ています)。

カタログ写真と動画でもわかりましたが、募集馬見学ツアーで実馬を見たら蹄の前側が詰まって前方破折し、蹄が外側に広がるように変形していました。
3歳未勝利戦はあと1ヶ月。
来週新潟でデビューします。


※『馬学講座』の映像をキャプチャ



蹄は『蹄機作用』によって四肢先端の血液を心臓まで戻す手助けします。

『蹄機作用』がどういうものかというと。。。
馬が歩いた時に一歩毎に蹄に体重(荷重)が載り、蹄は踵の部分が外側に広がり、蹄の後ろ部分が押し潰されるようになります。
蹄に載っていた体重が抜けると、この一時的な変形が元に戻ります。
その際に蹄内部にある血管を圧迫したり開放したりを繰り返し、蹄内部の血液がスムーズに流れます。
これが『蹄機作用』です。

この画像の右側3個の絵が『蹄機作用』を説明する絵です。


※『馬学講座』の映像をキャプチャ

グリーンchの『馬学講座』で平成12年に放送されたものですが、今でも再放送で見る機会があるんじゃないですかね?


蹄鉄は釘孔(ちょうこう)は『蹄機作用』を邪魔しないように後ろ寄りにはありません。



一般的な日本製の兼用蹄鉄は、釘孔の数が左右6個ずつでそのうち片側3個(計6個)を使って蹄釘を打ちます。
米国の場合は。釘孔の数が左右4個ずつで、そのすべて計8個を使って蹄釘を打ちます。


エピカリスはUAEダービーの時にどの国のスパイク鉄をどこの国の装蹄師が打ったのかわかりませんが、問題は起こりませんでした。
ベルモントステークスでは米国製のスパイク鉄を現地の装蹄師が打ったのでしょう。
米国の釘孔の位置は、日本製に比べ外側に寄っています。

どの本で読んだのかは忘れましたが、日本の装蹄師は新しい蹄鉄を馬が元から付けていた蹄鉄の形に合わせるのに対し、米国の装蹄師は馬の蹄の形に蹄鉄を合わせると書いてありました。

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馬の骨格標本  

お店に子どもの教材を探しに行くと、たまに外国製の馬の骨格標本や内臓がパズルになっているものを目にすることがあります。

欲しいと思いますが、私が求めるレベルまで細かく再現されているモデルが、手頃な値段ではないんですよねぇ。
たとえば、本来、馬の前肢は体と骨で繋がっておらず、筋肉で繋がっているのですが、それが再現されているものはなかなか無い。
amazonや楽天で探してみても、私が求めるレベルのものが見つけられません。

まァ、獣医師が使うようなものならば私が求めるレベルなんでしょうがそれだと高額でしょうし、趣味の域を越えてしまいますから、さすがにそこまでのものを欲しいとは思いません。


インターネットで馬の骨格を検索していた時に見つけた動画を紹介します。





馬の皮膚にペインティングしているだけなので実際の骨の動きが忠実にわかるわけではないですが、おもしろい表現方法だと思います。

ネタ元はコレです。
メカニズムから理解する馬の動き パフォーマンス向上のためのビジュアルガイド
(クリックするとamazonに飛びます)



アジュールローズ、今年のダービーの後に右後肢球節部の右第一趾骨(繋骨)近位端部分の骨折が判明しました。
現在はNF空港でトレッドミルとウォーキングマシンでの調整を併用しながら進められています。
順調に快方へ向かっているそうで、年内には内地への移動が可能でしょう。

専門書を見れば詳しく書いてあるのでしょうが、『馬体解説本』等で人間でいう手首の腕節(前ヒザ)、球節、飛節の骨を細かく解説した本はなかなかないですねぇ。
私の手元にある本で第一趾骨(繋骨)がどこか分かったのはこの本だけでした。



『装蹄師 競走馬に夢を打つ』 柿元純司著 (1994年)

読書の秋ですからね、新しい本を探してみましょう。

馬を選ぶ過程を楽しむ方法の一つとして骨格を見るのも良いんじゃないでしょうか。
一応やっているつもりですが、なかなか難しい。

そのうち、馬を見ただけで骨格が透けて見えるようになりますよ(笑)。


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曲がった脚、独特の歩様  

22日の新潟5Rでケルフロイデが新馬勝ちしましたね!
この馬はカタログの写真を見て良い馬だと思い、募集馬見学ツアーはこの馬を出資するつもりで見に行きました。
立っているだけなら特に問題ないと思ったんですが、歩かせるとDVDを見て感じたのと同じで「これはないなぁ」と思いました。

以下のentryで同じことを書いていますが、これもまでも「脚が曲がっているから」と言って出資を見送り、代わりに選んだ馬が走らず脚が曲がっているほうの馬が走ったってことは何度もあります。

entry313 不同蹄

また、今年の3月に社台SSでジャスタウェイの曲がった脚を間近で見た際も、これは出資見送りだと思いました。

entry465 牧場見学2015年3月④ 社台SS


2014年 募集馬見学ツアー ケルフロイデ(ケルアモーレの13)

ケルフロイデの出資者の皆様、おめでとうございました。

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